眼科部門

診療案内

博愛・協調・健康の理念のもと患者さまに寄り添い、患者さまの立場に立った医療をめざしております。
午前は外来診察。月曜日から金曜日は2診体制、土曜日は1診体制です。水曜・金曜日は予約外来もあります。
午後は、手術・硝子体内注射が主で、他予約検査、レーザー治療などとなっております。
年間の手術件数は約500件で、白内障手術を主にしております。緑内障手術、黄斑上膜などに対する硝子体手術は火曜日にしております。

白内障について

白内障は、目のレンズとして役割を果たしている水晶体が白・茶褐色などに濁ってしまい、視力が低下し、最悪の場合失明に至る病気です。
現在、手術機器・医療技術の進歩により、切開創も小さくなり、より安全に、低侵襲に手術ができるようになっております。しかし、非常に高齢で、進行した白内障の場合、組織も弱く、白内障の濁りをとる超音波も高出力が必要となり、手術は非常に難しくなってきます。日常生活に支障を感じられるようになれば、手術を行うのに良い時期と思われます。白内障以外にも、視力に影響する疾患はたくさんあり、一度ご相談ください。
手術は、日帰りか1泊入院か、患者さまの希望で決められますので、ご相談下さい。

緑内障について

緑内障は、多くは加齢にともない視神経が少なくなってくる病気です。初期は、周辺から視野感度が低下する場合が多く気が付きません。進行して、中心10度に視野狭窄が及んできて、なんだか霞むなと初めて自覚する病気です。視神経は、中枢神経の一部で、一旦減少した神経を元に戻すことはできません。緑内障の治療は、眼圧を下げて、視神経に対する負担を少なくして進行を遅らすことです。人生100歳となり、緑内障のため生活に不自由を感じられる方が増えております。自覚のない初期に見つけ、点眼で眼圧を下げ、進行を遅らせれば、多くの方は生涯困らない生活を送ることができます。40歳を過ぎ、老眼を感じ感じられたとき、一度眼科を受診していただき、緑内障検査を受けられることをお勧めします。その後も5年に1回ぐらいは、目のチェックをお勧めします。

眼瞼下垂について

眼瞼下垂のほとんどは、まぶたを上げる筋肉(眼瞼挙筋)の働きが弱くなることが原因で生じてきます。上がり難いまぶたを、おでこの筋肉などの不自然な努力であげることになり、肩こり、目の奥の痛み、不眠などいろいろな症状の原因となっていることがあります。テープを眉の下に貼り上に引き上げて眉の上のとめることで、軽度の場合は症状が楽になることがあります。手術もしております。眼瞼下垂は身近な病気です。

硝子体注射について

光を感じる網膜の中心の黄斑部は、加齢黄斑変性症、糖尿病性網膜症、網膜静脈閉塞症など多くの疾患で腫れます(黄斑浮腫)。網膜は、中枢神経の一部で再生しません。浮腫が長く続くと回復不可能な視力低下をきたします。現在、黄斑浮腫の原因物質のVEGF(血管内皮増殖因子)の抗体を、目の中に注射(硝子体注射)することで、速やかに浮腫を減らし視力を保つことができるようになっています。当院では、原則通院で注射をしており、現在年間300件ぐらいの注射を施行しております。

ロービジョンケアについて

日常生活に不便を感じる回復不可能なロービジョンになっても、拡大鏡、文字の白黒反転、遮光眼鏡などの工夫で、できないことができるようになることがあります。不便を感じられることがあれば、ご相談下さい。

主な手術機器

眼科用手術顕微鏡システム
トプコンOMS-800 FFISS Lite

 

トプコンOMS−800 OFFISS Lite

眼科の手術は、すべて顕微鏡下で行います。硝子体手術を広角観察システムででき、より正確で安全な手術が行えます。

白内障・網膜硝子体手術装置
Alcon コンステレーションビジョンシステム

 

Alcon コンステレーションビジョンシステム

白内障手術も、網膜硝子体手術も本装置でできます。

センチュリオンシルバーシステム

 

センチュリオンシルバーシステム

白内障手術装置です。

レーザー光凝固装置
IRIDEX ピュアイエロー・レーザー光凝固装置 IQ577

 

IRIDEX ピュアイエロー・レーザー光凝固装置 IQ577

外来用レーザー光凝固装置としての使用だけでなく、手術場で硝子体手術時、眼内光凝固装置としても使用できます。
従来のCWパルスモードだけでなくマイクロパルスモードもあります。それにより、網膜光凝固時の痛みの軽減や、緑内障に対する隅角の光凝固(MLT)も行うことができます。

ヤグレーザー装置
ニデックヤグレーザー手術装置 YC–1800

 

ニデックヤグレーザー手術装置 YC–1800

白内障の術後、眼内レンズを入れている水晶体の袋(後嚢)が濁ってきて、視力が落ちてくることがあります(後発白内障)。ヤグレーザーで濁っている後ろの膜を取り除くことができます。後嚢は、神経もきていない膜で、痛みもなく、10分ぐらいでできます。

主な検査機器

眼科ファイリングシステム・検査記事記載システム
Claio

ファインデックス画像ファイリングシステム(Claio)
診察記事記載システム(C–Note)

電子カルテで、眼科検査結果を一元管理できます。その結果、視野結果などを時系列に並べることができ、患者さまにも一緒に緑内障の進行具合を見てもらうことができます。

超広角走査型レーザー検眼鏡
Daytona Next

 

Optos社 Daytona Next

散瞳なしで、網膜周辺までの写真が撮れます。患者さまの負担を減らし、網膜の多くの情報が得られます。

3次元眼底像撮影装置 OCT・OCTA
Triton plus

 

トプコン Triton plus

光干渉計測を利用し、眼底の3次元像を撮影できます。
各種網膜疾患・緑内障の診断・経過観察の欠かせない装置です。
また、OCTAでは造影剤なしで血管の状態も撮影できます。

視野計
ハンフリー自動視野計 HFAⅢ850
ゴールドマン視野計 940ST

ハンフリー自動視野計 HFAⅢ850
ゴールドマン視野計 940ST

緑内障の診断、経過観察に欠かせない装置です。

眼軸長測定装置
光干渉眼軸長測定装置

 

光干渉眼軸長測定装置
超音波眼軸長測定装置 トーメーAL3000

白内障手術時に眼内レンズの度数決定に用います。
白内障の濁りが強くなると、光では眼軸長を測定できなくなり超音波で測ります。
また、近視は眼軸伸びてきますが、近視進行の程度を見るためにも眼軸長測定が必要になります。

超音波眼軸長測定装置 トーメーAL3000

手持ち眼圧計
アイケアIC200 手持眼圧計

アイケアIC200 手持眼圧計

座位、仰臥位など自由な測定角度で点眼麻酔なしで眼圧を測定できます。

オートレフケラトメーター
ニデックARK−730A

 

ニデックARK−730A

他覚的な屈折検査測定と、角膜曲率半径を測定します。
初回の視力測定の前には、必ず行う検査です。

角膜内皮細胞検査
トーメー スペキュラマイクロスコープ

 

トーメー スペキュラマイクロスコープ

白内障などの手術の前後、コンタクトレンズ装用者など、角膜内皮に影響がでる可能性があるときに測定します。角膜内皮細胞は、角膜の透明性を保つために大切な働きをしています。角膜内皮細胞は生涯細胞分裂することなく、加齢とともに減少してきます。

スポットビジョンスクリーナー
ウェルチ・アレン AU−VS100S−J

 

ウェルチ・アレン AU−VS100S−J

手持ちタイプの屈折検査機械です。主に小児(生後6ヶ月〜)を対象とする機械で、患者さんに接することなく両眼同時に屈折異常(近視・乱視・遠視)を測定することができます。

スーパーライザー 東京医研 HA-2200LE1
HA-2200LE1

 

体内に深く浸透する近赤外線をスポット照射する光線治療器です。主にペインクリニックや整形外科などで、鎮痛や炎症の緩和、血流促進などに効果があります。
頚にある交感神経節の星状神経節は上半身を支配しています。星状神経節を近赤外線照射を約5分すると、交感神経の緊張状態が緩和され、血流がよくなります。
眼科は、血流と関係する疾患が多く、星状神経節の近赤外線照射で、網膜血管閉塞症、緑内障、眼精疲労などに効果が期待される場合があります。

その他、ご意見やご不明な点があれば、医師、眼科スタッフにどうぞお気楽にご相談ください。

眼科部門医師紹介

眼科部長 診療協力部長上田 直子(うえだ なおこ)

○専門医認定・資格等

日本眼科学会専門医、身体障害者福祉法指定医師、京都大学医学博士 

眼科医長小林 ルミ(こばやし るみ)

○専門医認定・資格等

日本眼科学会専門医、身体障害者福祉法指定医 

眼科嘱託医喜多 美穂里(きた みほり)

○専門医認定・資格等

日本眼科学会専門医、京都大学医学博士、京都大学医学部臨床教授、京都大学医学部非常勤講師、国立病院機構京都医療センター臨床研究センター客員研究室長、2012年-2025年ベストドクター

社会福祉法人 京都博愛会 施設紹介
  • 社会福祉法人 京都博愛会 HOME
  • 冨田病院
  • 訪問看護ステーション はくあい
  • デイケアセンター とみた